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FIELD NOTE 02

方式の選び方

QRコード効果測定ガイド

ダイナミックQRコードとは?静的QRとの違いと、印刷前の選び方

ダイナミックQRコードと静的QRコードの違いを、URL変更、アクセス解析、費用、停止リスクで比較。印刷後に困らない選び方と入稿前チェックを解説します。

執筆・検証:磯江 亮太約9分

30秒で分かる結論

ダイナミックQRコードは、QRコードに最終ページではなく中継URLを記録し、中継先でアクセスを数えてから目的ページへ転送する運用方式です。印刷後も遷移先を変えられますが、中継サービスが止まると転送も止まるため、掲出期間と契約条件の確認が欠かせません。

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ダイナミックQRコードは、QRの別規格ではなく転送の仕組み

画像が動的に変わるのではありません。QRコードには固定の中継URLを入れ、サーバー側で行き先を切り替えます。

QRコードはISO/IEC 18004やJIS X 0510で標準化された二次元コードです。一方、「ダイナミックQRコード」「動的QRコード」は、規格上の別種類を指す名称ではありません。一般に、中継URLとリダイレクトを組み合わせた運用方式を表します。

たとえば紙面に入るのが example.jp/r/abc123 というURLなら、この文字列は印刷後も変わりません。読み取られた時に、中継サーバーが「今日は商品Aへ送る」「来月は商品Bへ送る」と転送先を返します。変更されるのはQR画像ではなく、サーバー上の設定です。

codelytics / qr / design
CodeLyticsの実際のQRコード設定画面。固定の計測URL、遷移先URL、色と形の設定、プレビューを表示
ダイナミックQRの設定印刷する計測URLは固定し、遷移先を管理画面で設定(合成デモデータ/画像内QRはサンプル

「ダイナミックでなければGA4を使えない」は誤り

静的QRコードでも、UTMパラメータ付きの自社URLを直接入れればGA4で遷移後を計測できます。ダイナミックQRが必要になるのは、印刷後にURLを変えたい、QRコードごとの入口アクセスを中継側で数えたい、といった場合です。GA4との役割の違いはQRコードをGA4で計測する方法で確認できます。

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静的QRコードとの違いを、4つの軸で比べる

「無料か有料か」だけでなく、印刷物が残る時間と、変更の可能性で選びます。

STATIC VS DYNAMIC

比べる軸静的QRコードダイナミックQRコード
QR内のURL最終ページのURL中継サービスのURL
印刷後の行き先変更原則できない。QRの刷り直しが必要中継側の設定変更で可能
入口でのアクセス記録QR単体では記録しない中継サーバーで記録できる
GA4での遷移後計測UTMとタグがあれば可能UTMを維持し、タグがあれば可能
継続条件目的ページが存続する限り開ける中継ドメイン・サービス・利用期間に依存
主な費用作成無料の選択肢が多い月額、期間、スキャン数などサービスごとに異なる

静的QRコードは古い方式という意味ではありません。会社案内のトップページ、恒久的な店舗情報、長期間変えない取扱説明書などでは、外部の中継サービスを挟まないシンプルさが強みです。逆に、季節キャンペーン、複数版のチラシ、期限のあるイベントでは、変更と集計ができるダイナミックQRが扱いやすくなります。

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印刷後にURLを変えられる仕組み

中継URLが同じままなら、サーバーが返す転送先だけを変更できます。

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    中継URLをQRコードへ格納する

    QR画像には、サービスが管理する短い識別子付きURLを入れます。最終ページのURLを直接入れません。
  2. 02

    読み取り時に識別子を照合する

    サーバーが「どの案件の、どのQRコードか」を特定し、設定済みの転送先を取得します。
  3. 03

    必要なアクセス情報を記録する

    QR別のアクセス数や日時などを保存します。記録範囲やCookieの使い方はサービスごとに異なります。
  4. 04

    HTTPリダイレクトを返す

    ブラウザはサーバーの応答を受け、最終ページへ移動します。CodeLyticsは現在、302リダイレクトを使っています。
  5. 05

    管理画面で転送先だけを更新する

    QR画像の中身は同じなので、すでに印刷した紙面も新しいページへ送られます。

変更できるのは、サービスが管理するQRだけ

すでに印刷した通常の静的QRコードを、あとからダイナミックQRへ変換することはできません。そのQR内に中継URLが入っていないためです。印刷後の変更が少しでも想定されるなら、入稿前に方式を決める必要があります。

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静的とダイナミック、どちらを選ぶか

将来変えるかもしれない、ではなく「刷り直しの損失」と「サービス依存」を比較します。

DECISION MATRIX

利用場面推奨理由
名刺から自社トップへ送る静的を第一候補URLが安定し、外部サービス停止の影響を減らせる
期間限定チラシを媒体別に比べるダイナミック入口ごとの集計と、公開中の行き先修正ができる
製品本体へ長年貼り付ける慎重に選ぶ長期のドメイン所有とサービス継続が最重要
イベント当日に案内先を切り替えるダイナミック混雑状況や時間帯に合わせて転送先を変えられる
GA4で流入だけ区別したいどちらでも可静的でもUTM付きURLを格納できる
印刷前にURL確定、解析不要静的中継を挟む利点が少ない

選定時にサービスへ確認すること

  • 利用期間が終わった後も、転送だけは続くのか。
  • サービス停止時に、自社ドメインへ移管・引き継ぎできるのか。
  • 転送先URLは何回でも変更でき、変更履歴は残るのか。
  • 計測するデータ、保存期間、Cookie同意の扱いはどうなっているか。
  • スキャン数の定義と、テスト・重複・ボット除外の有無は何か。
  • CSVなどでアクセスデータを持ち出せるのか。
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ダイナミックQRで先に管理すべきリスク

便利さの裏側にあるのは、紙ではなくサーバーが行き先を決め続けるという責任です。

1. 利用期限とサービス停止

中継サーバーへ到達できなければ、最終ページにも到達できません。無料プラン終了後、支払い停止後、ドメイン失効後の挙動はサービスごとに違います。店舗に半年残るポスターなら、キャンペーン終了日だけでなく、回収・差し替え日まで転送期間へ含めます。

CodeLyticsでは、設定した計測期間が終了すると計測と転送が停止し、期限切れページが表示されます。必要な日数を購入する期間型なので、配布物が利用者の手元に残る期間も含めて設定してください。

2. URLの信頼性と運営者

QRコードに見えるのは中継サービスのドメインです。運営者が転送先を書き換えられる構造だからこそ、管理アカウントの保護、危険なURLの遮断、問い合わせ先の明示が重要です。印刷物の読者にとって不自然なドメインは、開く不安にもつながります。

3. 転送速度と障害点

中継が1段増えるため、ネットワークやサーバー障害の影響点も増えます。「常に何ミリ秒」と断定する数値ではなく、実際の配布地域・通信回線・端末で読み取りから表示まで確認します。障害時の連絡手段や稼働状況ページがあるかも選定材料です。

4. 個人情報とアクセスデータ

IPアドレスや端末情報を記録するサービスでは、プライバシーポリシー、保存期間、委託先、Cookie同意を確認します。地域はIPからの推定であり、GPSの正確な位置ではありません。「誰が読んだか分かる」といった説明は避けます。

本文は上記の公開情報とCodeLyticsの実装仕様を照合して作成しています。各サービスの画面・仕様は変更される場合があります。

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